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Decticus verrucivorus
カラフトキリギリス
北海道
7月中旬~9月中旬
カラフトキリギリスは、北海道道東および道北の一部地域に局所的に分布する大型のキリギリスである。晴れた日の午前中、特に朝方に「ジキジキジキジキ…」と特徴的な連続音で鳴く。鳴いているオスは比較的目立つ場所に現れるため、比較的容易に見つけることができる。しかし、それ以外の時間帯や、鳴いていない個体は深い草むらなどに潜んでおり、近づいても逃げることが少ないため、発見は容易ではない。メスの産卵管は比較的短く、わずかに湾曲している。産卵の際には、植物の茎などを足場にすることが多い。カラフトキリギリスの生息地となる草原には、鋭い棘を持つハマナス(野生種)がしばしば自生しており、カラフトキリギリスはハマナスの群落を隠れ家として利用していると考えられる。このため、ハマナスの茂みを探さなければならない点も、発見を困難にしている要因の一つである。なお、カラフトキリギリスの生息地の大部分が国定公園に指定されているため、採集を行う際には、事前に採集が可能な区域かどうかを確認する必要がある。
成虫の姿
オス
メス
生態写真
カラフトキリギリス♂
緑色型のオス。警戒心が高く、こちらの気配を察知すると深い茂みに飛び込む。
カラフトキリギリス♂
褐色型のオス。脚の吸盤があまり発達していないので、登るのが苦手で地表で鳴くことが多い。
カラフトキリギリス♀
緑色型のメス。オスと違い人目に触れる場所に出てくることは少なく、運要素が大きい。
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