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Euconocephalus varius
クビキリギス
北海道・本州・四国・九州
伊豆諸島・小笠原諸島・南西諸島
本土 :3月下旬~7月下旬
南西諸島:1年中
多くの鳴く虫とは異なり、春に発生するキリギリスの仲間。公園などのちょっとした草地があれば生息できるため、見かける機会は多い。春先に配電盤が異常をきたしたかのような大きな音が聞こえたら、それはクビキリギスの可能性が高い。秋に羽化して成虫の状態で冬を越し、翌春に繁殖をするという変わったライフサイクルを送っている。秋にも鳴き声を聴くことがあるが、繁殖には至らないらしい。小笠原諸島や南西諸島などの暖かい地域では周年発生している。通常は緑色か褐色だが、稀に遺伝的な色彩異常で赤色の個体が見つかる。よく似たシブイロカヤキリと発生時期が同じだが、クビキリギスの方が細身で後脚が長く、顔も黒くない。
南西諸島および小笠原諸島、本土のごく一部の地域には、オガサワラクビキリギスが生息している。
成虫の姿
オス
メス
生態写真
クビキリギス若齢幼虫
早ければ6月上旬くらいから孵化し始める。この頃はまだ親世代の生き残りも見られる。
クビキリギス中齢幼虫
透明感がある緑色で、背中に3本の縦筋が走る。成虫と比べると後脚が短い。
クビキリギス終齢幼虫
晩夏から初秋にかけて、大きくなった個体が数多く見られる。夜にイネ科植物の穂を探すと良い。
クビキリギス♂
鳴いているオス。春のほか、越冬前の秋にも鳴いている個体がいる。
クビキリギス♀
9月以降に新成虫が出現する。本土ではそのまま越冬し、翌春から繁殖活動を開始する。
近縁種
Euconocephalus nasutus
オガサワラクビキリギス
大型のクビキリギスの一種。オガサワラクビキリギスが分布するエリアにはクビキリギスも混生するが、一回り以上大きく、翅端が長く尖るので見分けられる。鳴き声も似ているが、図太く脳に響くような音に聞こえる。小笠原諸島、南西諸島、および四国や九州の南部など、暖かい地域に見られる。その他で見つかることは稀。
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